今日はこちら。
基本セット2020で登場した特殊土地。
タップイン、出るのは無色マナとマナソースとしては劣悪そのものだが、土地を7種類以上コントロールしていれば、2/2ゾンビを1体出すという誘発効果を持っています。
プレビュー公開時は7種類の土地という条件からネタカード扱いされていたものの、いざ使ってみると以外にも強力なカードであることが判明します。
テフェリーから相手アンドに放たれる風景の変容でこれと大量の土地を並べることで相手を殺しきれるほど大量のゾンビを並べて勝つバントシフトが一躍トップメタに躍り出ました。
ただ死者の原野が後に単体でも特にロングゲームにおいて無類の強さを発揮することがわかり、徐々に風景の変容は採用枚数を減らしていくことになります。
さてローテ後、相方を失った死者の原野はと言うと、新しい相棒であるゴロスと共に変わらずトップメタを走り続けていました。
だが、そんな状態を長く放置するほどWotCは甘くなく、緊急の禁止改定により、死者の原野はスタンダードから姿を消すことになります。
スタンダードがこれにより健全になったかというのは全く別の話なのですが、これにより死者の原野はその活躍の場をヒストリックとパイオニアに移します。
パイオニアで彼を待っていたのは約束の刻という最高の相棒でした。
コピーキャットこと守護フェリダーが禁止されるまではより遅い原野デッキが注目を集めることはありませんでしたが、その禁止後は、アンフェアデッキの代表格として君臨。
コントロールデッキを環境から追い出し、当然そのまま出禁になりました。
猫が19/11/4で原野が19/12/2なので一月の儚い天下でした。
さてそんな原野ですが、パイオニアから追い出された約一週間後、19/12/10にヒストリックでも一時停止の処分が下されます。
もうだめかと思われましたが、20/3/10、オーコ達が禁止されていく中で一人現場に復帰。
同時に対策カードも大量に投入されました。
(でもそれで問題ないならパイオニア禁止されないんじゃ…?)
ただ予想に反して解禁直後は全くと言っていいほど結果を残しません。
理由は環境が早すぎたから。
4,5ターンでゲームを決めてしまうグルールアグロに対し、死者の原野はなすすべがありませんでした。
たただ20/7/19に炎樹族の使者が一時停止されたことで、グルールアグロが大きく弱体化。
再び一大勢力として環境に姿を現し始めます。
特に荒野の再生と手を組んだ原野再生は一大ムーブメントを巻き起こし、環境のトップメタになります。
サーチ手段こそないものの土地を伸ばすというデッキの方針と大量ドローが噛みあわさり悪夢のようなデッキが爆誕しました。
結局20/8/3に荒野の再生は一時停止を食らうわけですが、オプションとしての原野の強さを証明するよい例だと思います。
時を同じくしてテフェリーも一時停止され、またJUMPSTARTでは衰滅が登場します。
従来のバント型だけでなくスゥルタイ型も考慮されるようになりました。
衰滅は ゴロスを巻き込まず全体除去が撃てるため、相手も残る可能性があるものの非常に強力でした。
一方で少しでも生き残るなら空の粉砕を使うべきだという意見も当然あり、この論争が終わらないまま次のパック発売を迎えることになります。
それこそがアモンケットリマスターであり、遂に約束の刻がヒストリックにやってきました。
組み合わさった時の安定感はやはり疑いようがなく、スゥルタイ原野は優秀な結果を残しています。
なぜバントではなくスゥルタイなのでしょう?
ゴロスがデッキから抜けた今衰滅より神の怒りを使うべきことは明らかです。
テフェリーの一時停止からJUMPSTARTまでのデッキを考えればこれは不思議なことのように思えます。
当時のデッキには白いカード(又は黒いカード)は全体除去しかなく、約束の刻原野のフィニッシャーたるゾンビたちはどちらにも巻き込まれてしまうのですから。
理由は当然別のところにあります。思考囲いです。
動きが大ぶりな原野デッキはその分妨害に弱いです。
中でも約束の刻を打ち消された時のダメージは計り知れないでしょう。
思考囲いはその可能性を下げながら、同時に多くのデッキに対しても腐りにくい素晴らしいカードです。
またこのことからテフェリーが原野に与えていた恩恵の大きさというのが垣間見えます。
一方でバントも何も得なかったわけではありません。
強力なX呪文であるスフィンクスの啓示を手に入れました。
こちらのデッキも結果を残しており、どちらが強力か論争はまだ続くと思われます。
しかしそんな中次のヒストリックの禁止改定が20/8/24の夜(多分23:50頃)に来るという発表がされました。
現在のトップメタである赤単にメスが入るのはもちろんの事、原野デッキにも手が入ることは想像に難くありません。
(赤単はラムナプの遺跡?
)
原野が再び一時停止されてしまう可能性は非常に高いと思われます。
また死んでしまうのか?それとも何か解禁されるのか?
注目の禁止改定です。ではでは!