ロダーシャの考察

MTGについて色々と。(非公式)

迫り来る破滅、エムラクールについて考える(2026/9/14)

迫り来る破滅、エムラクール

群衆の大部分、空ろな目をしたヘクスヘイヴンの実習生たちに、空を見上げるという意識はない。

だがそれができたわずかなストリクスヘイヴンの生徒たちは、そこに終末の光景を目撃した。

エムラクールが空を飲み込む光景を。

リアリティー・フラクチャー 第10話 誕生日おめでとう

基本データ

  • 迫り来る破滅、エムラクール
  • (10)
  • 伝説のクリーチャー — エルドラージ
  • あなたがこの呪文を唱えたとき、あなたがコントロールしているすべての土地をアンタップする。
  • 飛行、トランプル
  • 護法—パーマネント3つを生け贄に捧げる。
  • (3), あなたの手札にあるこのカードを追放する:
    土地1つを対象とする。
    このカードが追放領域から唱えられるまで、それは「(T): (◇)(◇)を加える。」を得る。
    このカードが追放され続けているかぎり、あなたはこれを唱えてもよい。
  • 12/12
  • リアリティー・フラクチャー 神話レア #1

リアリティー・フラクチャーで登場する新エムラクール。

無色10マナ12/12の飛行、トランプルで、パーマネント3つを生け贄に捧げさせる護法を持ち、

手札にある自身を3マナ支払い追放することで、土地1つに自身が追放領域から唱えられるまでその土地に無色2マナを加える能力を与えます。

10マナとかなり重いものの、唱えたときに自分の土地をすべて起こすため、そのターン中にさらにマナを支払って動くことが可能。

素のスタッツは非常に強力で、護法もあるため、唱えられればその時点で大幅に有利になれるでしょう。

とはいえ実際に10マナ支払えるようになるのはかなり稀。

そこまでマナが伸びるのは基本的にコマンダーくらいでしょう。

レビュー評価

Format Rating Comment
リミテッド ★★☆☆☆ 出ない
スタンダード ★☆☆☆☆ 出ない
コマンダー ★★★☆☆ エルドラージ・デッキなら

リミテッド

基本的に10マナ貯まるまで相手も待っててくれません。

とはいえ今回に関してはマナ・アーティファクトを生成する魂木ギミックが存在しているため、不可能ではありません。

魂木の造り手

あとは環境がどれくらい早いかだけですが、基本的にはエムラクールは歴史的にリミテッドでは弱かったような気がします。

スタンダード

リミテッド環境より速くなりやすい構築環境では唱えるのはさらに厳しくなります。

環境にはアイレンクラッグ面晶体の記録庫などマナ・アーティファクトは豊富であり、それらを駆使すればいけなくもないのでしょうか。

アイレンクラッグ 面晶体の記録庫

かなり厳しそうに見えますが…。

コマンダー

各種エルドラージ・デッキでの活躍が期待できます。

虚空喰らい、ズロドック合体した非道、ウラレックなどが代表的な統率者で、特に前者は続唱を2回誘発させながら、土地を起こして更なる展開を狙えます。

虚空喰らい、ズロドック 合体した非道、ウラレック

勿論統率者としての運用も可能。

コジレックの命令などを使ってマナを伸ばし、統率者ダメージ21点を狙いましょう。

コジレックの命令

原作解説

リアリティー・フラクチャーでは、エムラクールが物語の終盤で再び姿を現します。

ジェイスが作り上げた「エコーバース」には、ファイレクシア人やニコル・ボーラス、エルドラージといった脅威が存在しませんでした。

しかしエムラクールはイニストラードの月に封印されたまま、そこに残されていました。

月への封印

タムがテレパシーで接触したことで、エムラクールはエコーバースの存在を知ります。

用意周到な1年生、タム

そして、二つのマルチバースが融合した結果生じた「余分な世界」を、自らの食料として認識。

終盤では空を覆い尽くすほど巨大な姿で現れ、エコーバースそのものを食らい始めます。

エムラクールは単なる破壊者ではなく、世界を選別し、不要なものを「剪定」する存在として描かれています。

総評

MTG世界を代表する巨悪の1人が遂に復活。

今後のストーリーにも注目したいですね。

ではでは!

別アート

参考

edhrec.com

MTGアリーナ「2026年のフォーマットの現状」要約(2026/9/12)

頭目の神官

総括

MTGアリーナでは、2027年のスタンダード・ローテーションに合わせてアルケミーを廃止することが発表されました。

2021年に登場したアルケミーは、スタンダード外のカードの受け皿やデジタル専用カードの追加、頻繁なバランス調整による高速なメタゲーム変化を目的としていました。

しかし現在は、ヒストリック・タイムレス・ブロールなど非ローテーション環境が充実し、セットのリリース数も増加したため、アルケミーの役割が薄れたと判断されました。

アルケミー

最後のアルケミーセットは「アルケミー: リアリティー・フラクチャー」で、2026年10月13日にリリース予定です。

2027年2月2日のローテーションとともにアルケミーの各種キュー・イベントが廃止されます。

一方、デジタル専用カード自体はヒストリック、タイムレス、ブロール、競技ブロールで引き続き使用可能となります。

再調整の再調整

さらに9月22日には、200枚以上の再調整カードが紙のカードと同じ性能に戻されます。

これに伴いヒストリックでは以下のカードが禁止されます。

  • 電気放出
    電気放出
  • 魂の導き手
    魂の導き手
  • 有翼の叡智、ナドゥ
    有翼の叡智、ナドゥ
  • 傲慢な血王、ソリン
    傲慢な血王、ソリン
  • 一つの指輪
    一つの指輪

また、ナドゥはブロールでも禁止となります。

特にヒストリックでは、ボロス・エネルギーの強さを抑えるため電気放出魂の導き手を禁止し、一つの指輪も多くのデッキへの自動採用を防ぐため禁止されました。

オークの弓使いは現時点では禁止せず、環境への影響を見守る方針となります。

オークの弓使い

スタンダード

スタンダードは依然として最大の構築フォーマットで、全構築戦の約50%を占めます。

また、ランク戦・スタンダードの実に93%がBO1で、アリーナではBO1が圧倒的に好まれていることも明らかになりました。

パイオニア

パイオニアは小規模ながら安定したコミュニティを維持しており、今後も紙の競技パイオニアに近づけるため、不足カードを追加する方針です。

2027年にはアリーナ・チャンピオンシップ1回と複数の予選をパイオニアで開催予定となっています。

ヒストリック

ヒストリックはアリーナで最も多様性の高いフォーマットで、単一デッキがメタゲームの2~3%を超えないことも多いです。

今後も新カードの事前禁止などを含め、意図的に環境を調整していきます。

タイムレス

タイムレスは「アリーナ最強カードの居場所」という役割を維持しています。

ネクロポーテンスが制限され、制限カードは4枚となりました。

ネクロポーテンス

目くらまし最後の審判殺し定業適者生存などの追加で変化してきましたが、環境のパワーが非常に高くなったことで、新カードによる影響は徐々に小さくなっています。

目くらまし 最後の審判 殺し 定業 適者生存

ブロール

ブロールは近年最も成長したフォーマットで、さらに競技ブロールは全キューの約10%を占める成功を収めています。

通常ブロールでは多様なデッキを成立させるため99枚のカードを積極的に調整する一方、競技ブロールでは強力なカードをより許容し、問題のある統率者を中心に規制する方針です。

マッチメイキングもデッキパワーとプレイヤーのスキルを考慮する方向へ改善されています。

リミテッド

リミテッドではプレミア・ドラフトが開始直後約60%を占めますが、時間とともに減少します。

ピック2・ドラフトは15~20%で安定し、コンテンダー・ドラフトは5~10%程度です。

セット後半にはキューブが最大20%程度まで伸びます。

トラディショナル・ドラフトは約1%と小規模ながら、競技志向の固定ファンを維持しています。

総評

全体としては、アルケミーへのリソースを削減し、スタンダード・パイオニア・ヒストリック・ブロールなど既存フォーマットの充実に集中する方向への転換といえます。

特に2027年のパイオニア競技イベント開始は、アリーナのパイオニアを「紙と同じ競技環境」として本格的に実装していくための重要な動きになりそうです。

感想

個人的な意見としてはアルケミーには色々と嫌な思い出があるものの、無くなったら無くなったで少し寂しいですね。

まあ、彼らはミステリー・ブースターの中に残りますし、何ならまだタイムレスとかでは使えるらしいですしね。

ではでは!

参考

magic.wizards.com

タルモゴイフについて考える(2026/9/11)

タルモゴイフ

育たぬものは、死ぬ。

そして死んだものがタルモゴイフを育てる。

基本データ

  • タルモゴイフ
  • (1)(緑)
  • クリーチャー — ルアゴイフ
  • タルモゴイフのパワーはすべての墓地にあるカードの中のカード・タイプの種類数に等しく、タフネスはその値に1を足したものに等しい。(カード・タイプは、アーティファクトかクリーチャーかエンチャントかインスタントか土地かプレインズウォーカーかソーサリーか部族である。)
  • */1+*
  • 未来予知 レア #153

未来予知での収録から約20年、遂にリアリティー・フラクチャーでの再録により再びスタンダードにやって来た、言わずとしれた名クリーチャー。

墓地のカード・タイプの種類数に等しいパワーと、それ+1のタフネスを持つフレンチバニラです。

使ってみると、インスタント・ソーサリー・土地・クリーチャーなどは比較的落ちやすく、すぐに4/5程度へと育ってくれます。

モダンの看板として活躍していた時期も長く、MTGを代表する1枚と言えます。

フェッチランドの使えるモダン以降で特に猛威を振るいましたが、スタンダードやブロック構築でも結果を残しており、当時のカードパワーの高さは疑いようがありません。

リミテッド

今回はジェイス付与、魂木、準備済と多くのカード・タイプを扱うかなり珍しいセット。

秘儀の両頭蛇 木工の神童

なのですが、どれも墓地に落ちないため、特に相性は良くありません。

2/3くらいであればコモン相当なので、できれば3/4を目指したい。

4/5が環境を取れることはホビットの荒らし場をうろつくものが証明しているため、十分主力級になると信じたい。

荒らし場をうろつくもの

スタンダード

シンプルなカードパワーの高さは疑いようがないものの、除去耐性がないのはやはり弱点。

それでも憧れのカードなので使いたい方もいるのでは?

使うならやはり同族との組み合わせは見逃せません。

名も無き変転辺りが落としやすいか?

名も無き変転

コマンダー

タルモゴイフをテーマに持つコマンダーといえば不休のディサが挙げられます。

不休のディサ

彼女はルアゴイフが戦場以外から自分の墓地に置かれるたび、それを戦場に出す効果と、

自分の1体以上のクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、タルモゴイフ・トークン1体を戦場に出す効果を持ちます。

バロウゴイフパイロゴイフの登場した統率者デッキのメイン統率者であり、当然ながら元ネタのタルモゴイフもデッキに入ります。

バロウゴイフ パイロゴイフ

小ネタ

登場当初は、

プレインズウォーカーがまだ存在せず、

未来予知には似たようないずれ扱うかもしれないが、今はまだ存在しないテキストを持つカードが多かったため、

ネタカード扱いされていました。

しかし、その強さが分かると評価が激変。

1枚数百円だったカードが、途端にトップレアへと変貌しました。

改めてフレーバーを見ると、今回のリアリティー・フラクチャー時のスタンダードのカード・プールには、

機械兵団の進軍で登場したバトルは存在しませんが、

ローウィンの昏明で再録された同族は存在するため、

環境にあるカード・プールはコレで過不足なく網羅できています。

再録時に同族までプールにあるのはかなり奇跡的ですね。

総評

遂にやって来た(当時の)最強クリーチャー。

環境で暴れ回る姿を見ることはできるのでしょうか。

ではでは!

別アート

参考

edhrec.com

急送について考える(2026/9/8)

急送

ヴェンセールは、目的地が忘却の彼方である呪文を瞬間移動と呼んでいいものか悩んだ。

基本データ

  • 急送
  • (白)
  • インスタント
  • クリーチャー1体を対象とする。それをタップする。
  • 金属術 ― あなたが3つ以上のアーティファクトをコントロールしているなら、そのクリーチャーを追放する。
  • 新たなるファイレクシア アンコモン #7

新たなるファイレクシアで登場した除去呪文。

白1マナでクリーチャー1体を対象とし、それをタップする効果を持ちますが、

金属術を達成していれば、代わりに、そのクリーチャーを追放します。

金属術未達成の効果はクリーチャー1体をタップするのみ。

カード1枚としてはあまりに弱いため、基本的に金属術達成が大前提となります。

コマンダー

よく採用されている統率者は元ソルジャー、クラウド開闢機関、勝利械など。

元ソルジャー、クラウド 開闢機関、勝利械

どちらも装備品や本人でアーティファクト・シナジーを持っており、金属術を序盤から達成しやすいです。

それぞれの出身の統率者デッキに含まれていることも採用率の高い原因でしょう。

パウパー

Secret Lair x MSCHF: The Zeta Setにてコモンで収録。

マナベースを古えの居住地に替える他、ひよっこ捜査員などでも金属術カウントを稼げます。

古えの居住地 ひよっこ捜査員

今後定番の除去として定着していきそう。

アート解説

このアートは、イギリスの奇術師ウィル・ゴールドストンが編纂した奇術書『舞台奇術』に掲載された、舞台奇術「消える女性」の図版が元ネタとされています。

図では、舞台上の女性を大きな布で覆い、次の場面では布だけを残して女性が消失。

さらに別の円形図では、椅子の脇に倒れた布が描かれています。

急送の「対象クリーチャーをタップし、金属術を達成していれば追放する」という効果を、古典的な「目の前から対象を消し去る」イリュージョンにそのまま重ね合わせたアートです。

『The Zeta Set』全体が初期マジックの手作り感を再現する企画であるため、こうした古いパブリックドメインの奇術図版をカードアートとして再利用する方向性とも非常に相性が良い1枚です。

総評

マジックとマジックのコラボカード。

パウパーで少し落ち目の白が今後隆盛していくのでしょうか。

ではでは!

別アート

参考

edhrec.com

paupermtg.com

汚損破について考える(2026/9/7)

汚損破

美は爆破者の目に宿る。

基本データ

  • 汚損破
  • (赤)
  • ソーサリー
  • あなたがコントロールしていないアーティファクト1つを対象とする。それを破壊する。
  • 超過(4)(赤)(この呪文を超過コストで唱えてもよい。そうしたなら、対象は取らず、あなたがコントロールしていないすべてのアーティファクトを破壊する。)
  • ラヴニカへの回帰 アンコモン #111

ラヴニカへの回帰で登場したアーティファクト除去。

赤1マナで自分のコントロールしていないアーティファクト1つ、5マナで自分のコントロールしていないアーティファクトすべてを破壊します。

基本的には超過で唱えられるカードで、特に統率者戦では対戦相手のマナ基盤を一方的に破壊できるため、かなり強力。

汎用カードの1枚として広く採用されています。

コマンダー

汚損破はそれを採用できる、つまり赤いデッキの約15.3%に含まれています。

これは驚異的な数字で、カード全体でみてもTOP100枚に常にその名前があります。

レアリティと採用回数の多さから、今後も多くのデッキで採用されていくことになるでしょう。

一方で、マナ・アーティファクトによりマナを伸ばす非緑系のデッキに対して大きくマナを減らす効果となるため、個人的にはかなり怪しい性質のカードといえる気がします。

パウパー

Secret Lair x MSCHF: The Zeta Setにてコモンで収録。

方針が転換され、パウパーで使えるようになりました。

親和に対する非常に強力なサイドボードとして早くも期待が高まっています。

活躍次第では、定番カードとなる可能性も、あるいはそのまま禁止されてしまう可能性も抱えた、今回最も目が離せない1枚といえます。

アート解説

このアートは、初期Magic: The Gatheringのプレイテストカードで実際に使われていたマッチの画像をスキャンしたものです。

Zeta Setでは、完成されたイラストではなく、初期マジックの「身近な素材を使って手作業でカードを作る」という制作過程そのものを再現しています。

燃え尽きたマッチは、アーティファクトを破壊する汚損破の効果とも絶妙に噛み合っており、30年以上前の試作品と現代のカードをつなぐメタ的なアートになっています。

総評

本日9/7からパウパーで使用可能。

親和の明日はどっちだ。

ではでは!

別アート

参考

edhrec.com

paupermtg.com

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