ロダーシャの考察

MTGについて色々と。(非公式)

ラムナプの遺跡について考える(前編)

今日はこちら。

 

破滅の刻で登場した砂漠サイクルの赤です。

マナ能力と本体を焼く能力が付いています。

 

まずはマナ能力です。通常は無色マナですがライフを1点払えば赤マナが出ます。

能力の性質上アグロに入ることが多く、そういったデッキでは呪文コストにおける赤マナの割合が大きいため、赤マナが出るのは非常に重要です。

アグロデッキにおいて色マナが出ず序盤呪文が全く唱えられないというのは避けたい状況ですが、最悪このラムナプの遺跡しかない状況でもバンバン動けます。

ただしその分ライフは減りますし、ネタバレすると当時赤単アグロが最強の一角だったためミラーでやると負けます。

 

起動型能力は各対戦相手への直接ダメージです。

土地がダメージソース+マナフラット受けになるのは非常に強力です。

これにより従来の赤単アグロより土地を多めに採用でき、4ターン目にはハゾレトに安定して攻撃させることができました。

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また凌ぎ切られた最後のダメ押しとして非常に優秀でした。

タップで赤マナ、起動に赤マナを要求しますがこれ自体は無色である為、このダメージは無色であり、また起動型能力なので防ぎにくいです。

とはいえ当時の標準的な打ち消しは不許可だったので全く止まらないというわけではありませんでした。

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「お前の炎を消す程度、造作もない。」 ――遵法長、バラル

まあコントロールにとっての暗黒期だったのでそもそもあまり当たりませんでしたが…。

 

ちなみに各対戦相手なので呪禁で防げません。

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他の砂漠サイクルが対象を取るのでラムナプの遺跡も対象にとって良かったような…。

まあゲーム上はそれほど影響はありません。

 

砂漠サイクルと言えばこれに限らずこのサイクルは砂漠であれば何でも生贄に捧げられます。

スタンダード時は主に陽焼けした砂漠を相方として打ち出していました。

なぜこちらは対象を取るのでしょう…?

また当時はこのダメージをPWに与えることもできました。

ただ起動に都合5マナもかかるうえ、土地とダメージを与える権利を失い、アグロと言うデッキタイプもふまえると、このダメージがPWに与えられる選択はなかなか取られなかったと思われます。

またこのルール変更は破滅の刻がまだスタンダードプール上にある時に行われました。

しかし、それで困るかと言うとそれはまた別の話でした。

 

登場直後から赤単アグロにフル投入され、ラムナプ・レッドの看板カードとして大活躍しました。

プロツアー破滅の刻では使用率一位となり、トップ8に5人、うち1人は優勝と華々しい成績を収めました。

 

またローテ前はエルドラージ・ランプでも活躍しました。

約束の刻からウラモグを叩きつけるデッキですね。あれどっかで見たような…?

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コジレックの帰還と言う優秀な全体除去のために赤緑のタイプが存在しました。

赤マナが出る砂漠なので採用されたというのが本当のところでしょう。

 

ローテ後も勢いは衰えずエネルギーデッキと共に環境を走り続けました。

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「何か問題があったら言ってよ。」

ラムナプ・レッドほぼすべてのデッキに5割以上の勝率を持っていたのですが、唯一不利なデッキが使用率一位でした。

(しかもこちらも勝率5割以上という)

環境の膠着を問題視したWotCはイクサランの相克発売時にエネルギーデッキから2枚の禁止カードを出すとともに、 ラムナプ・レッドからも2枚の禁止カードを出しました。

こういう禁止は賛成ですね。

二大巨頭なら両方をつぶさないともう片方一色の環境になります。なあオーコ

禁止された片方は暴れまわるフェロキドンで、もう片方がラムナプの遺跡でした。

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歴史的に見てもあまりにもかわいそうな子。

これによりラムナプの遺跡が抜けたラムナプ・レッドは次のデッキタイプ名が決まらないまま次のパック発売を迎えることになりました。

ちなみに先ほど言ったPWのルール変更はその後のドミナリア発売時に行われたものなので、このカードがスタンダードで使えてPWにダメージを与えられなかったタイミングはありません。

 

長くなったので今日はここまで。つづく。ではでは!

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