ロダーシャの考察

MTGについて色々と。(非公式)

カジュアルなスタンダードについて考える

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まもなく9月が始まる。

9月になるとPWFMが新シーズンとなり、プロモも新しくなる。

その目玉は何と言っても新イラストのヴェールのリリアナだろう。

 

この残酷なまでに美しいPWを正規に手に入れる唯一の手段はPWFMに出て、じゃんけんに勝利する事だ

──今回は全勝する事で得られるといった逃げ道は無い。

この形式に変更されたという事は、単純に考えれば供給量が半分になるという事でもあり、市場価格はおおよそ現在のエルズペスとは比べるまでも無いものとなるだろう。

奇しくも現在のスタンダードはヴェリアナを要する青黒一強環境であり、パイオニア下環境でもその強さは十分通用する事も明記すべきだろう。

 

この形式に変更された理由はよりカジュアルにスタンダードを遊んでもらう為だろう。

仮に優勝プロモにヴェリアナを設定した場合、持ち込まれるのはガチデッキばかり。

スターターに数枚追加した程度でどうこうなる相手ではない。

おそらくすぐに敗北してしまい、引退が頭をよぎってもおかしくない。

 

現在スタンダードは人気を落とし、代わりに台頭してきているのが統率者だ。

統率者には独自の価値観が存在している。

敵を完膚なきまでに叩きのめすのは美徳ではない。

当然勝利のみを見据えたデッキも存在するが、現時点で主流なのはよりカジュアルなものだ。

 

カジュアルな統率者戦では、会話をする余地が生まれる。

多人数戦ゆえ負けは構築のそれよりも遥かに多いが、基本的には皆満足して帰っていく。

それは彼らの目的が楽しい対戦にあり、勝ち負けはいわばおまけみたいなものだからだ。

 

そもそもゲームは多くのプレイヤーが楽しむ為に行っている。

しかし構築では勝ち負けの一つの定規しか無い。

8人いれば1人しか3-0できないのだ。

これはゲームを考える上で非常に重要な事実である。

 

おそらく運営がやろうとしているのはスタンダードに勝ち負け以外の新しい定規を実装しているかのように思える。

統率者プレイヤー向けに言えばLv5-6スタンダードだ。

そこではあまりに強力な戦術は使われず、レアの引きにより勝負が左右され、日によって勝者が変わる。

プレイヤーはより強いデッキではなく、より面白い、楽しいデッキを作る努力を行う。

その結果として勝敗が付くが、プレイヤーの興味はそのゲームでより面白いプレイができたかに強く向く。

 

これは現在のスタンダード環境とは大きく異なる。

しかし参加した全員が満足し、またやろうと思うには勝敗はあまりにも残酷で一辺倒な定規だ。

大きな変革が求められている。

 

最もこれはプレイヤー側の賛同が必要となる。

Lv5-6の大会に1人でもLv10が混ざれば結果は火を見るより明らかだ。

理想はあまりにも遠い。ではでは!

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