ロダーシャの考察

MTGについて色々と。(非公式)

指輪の誘いについて考える

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今日はこちら。

 

指輪物語: 中つ国の伝承にて登場する強力な置物。

黒2マナのエンチャントで、自分のアップキープ開始時に指輪があなたを誘惑する誘発型能力と、あなたがクリーチャー1体をあなたの指輪所持者に選ぶたび、2点のライフを支払うことで、1枚引く事ができます。

 

指輪があなたを誘惑するとは指輪物語: 中つ国の伝承にて登場した処理です。

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指輪があなたを誘惑するたび、それがそのゲーム中何度目かによって処理が異なります。

1回目: あなたは指輪という紋章を得ます。

指輪は「指輪所持者は伝説となり、自身よりも大きなパワーを持つクリーチャーにブロックされない」という能力を得ます。

 

2回目: 指輪は「あなたの指輪所持者が攻撃するたび、カード1枚を引き、カード1枚を捨てる」という能力を得ます。

 

3回目: 指輪は「あなたの指輪所持者がブロックされた状態になるたび、戦闘終了時にそのクリーチャーのコントローラーはそれらを生け贄に捧げる」という能力を得ます。

 

4回目: 指輪は「あなたの指輪所持者がプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、各対戦相手は3点のライフを失う」という能力を得ます。

 

5回目以降指輪が新しい能力を得る事はありません。

その後それらの処理の後にあなたはあなたのクリーチャーの中から1体を指輪所持者として選びます。

 

あなたがあなたのクリーチャー1体をあなたの指輪所持者に選ぶたび、2点のライフを支払う事で1枚引く事ができます。

2点はやや重めなものの任意なので死ぬ事は無く、また性質上クリーチャーさえいればいいので誘発は容易です。

 

運用がかなり難しい1枚で、仮に2ターン目に戦場に出したとして、そのターンは何もせず、3ターン目にクリーチャーがいなければそのターンも指輪が強化されるだけで何も起こりません。

3ターン目にクリーチャーを出してようやく4ターン目に生き残っていれば指輪所持者を獲得。

除去されていればまたも指輪が強化されるだけで何も起こりません。

その為1ターン目にクリーチャーを出すのが必須で、加えてそれが除去られてしまうと強くないのでかなり厳しいと言わざるを得ません。

 

またドローもクリーチャーがいないと誘発できず、クリーチャーを探してドローを進める事ができません。

他の方法で指輪があなたを誘惑する際にも誘発できるようにこうなったと思うのですが、構造上の欠陥という印象があります。

 

また指輪があなたを何度誘惑しようとゲームには勝てません。

確かにすべての能力を得た指輪は非常に強力なのですが、単体で勝利できるわけでも、またダメージを通しても即座にゲームに勝利できるわけでも無い為、それほど決定力がないように見えます。

 

メタ的な話を考えるとこれはイニシアチブがパウパーやレガシーで強すぎた事に由来してると思われます。

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イニシアチブは主に統率者向けに作られ、対戦相手とこれを取り合う前提で作られた、と思います。

その結果対戦相手だけに対処すればよい2人対戦であまりにも強く、対処不能になっていました。

レガシーやパウパーにて禁止されたのは記憶に新しいのではないでしょうか。

 

一度得て維持してしまえば簡単に勝利でき、対処も困難なイニシアチブに比べて、指輪はクリーチャーを必要とし、得ただけでは勝利できません。

調整されたというと聞こえはいいですが、少し弱すぎるような気もします。

まあ仮に2マナで毎アップキープにイニシアチブを得るなんてカードあったらそれこそ即座に禁止だったでしょうしね。

 

とはいえ最初はそのイニシアチブも弱いと言われていたので、まだ可能性はあります。

はたして。ではでは!

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