今日はこちら。
カルロフ邸殺人事件にて登場した重量級クリーチャー。
黒6マナ6/5飛行の吸血鬼、暗殺者で、
クリーチャー1体を生け贄に捧げる護法能力と、
クリーチャー1体が死亡するたび、対戦相手1人を対象とし、そのプレイヤーはライフ2点を失い、自分はライフ2点を得る誘発型能力を持ちます。
黒トリシンに加え、マナ総量6と非常に重いものの、その効果はかなり強力。
6点の飛行クロックはすぐにゲームを終わらせるだけのパワーを持ちますし、
除去を当てようとすると護法によりクリーチャーを1体生け贄に捧げなければならず、
クリーチャーが死亡すると2点ドレインを行う誘発型能力が誘発します。
この誘発型能力がかなり強力。
クリーチャーのコントローラーに関係なく誘発する為、チャンプブロックを許さず、こちらは相手の攻撃に対しブロックしていけば勝手に対戦相手のライフが削れていきます。
リミテッドでは第7位の勝率を誇る実力者。
黒の全体的なカードパワーが低く、明確に勝率が低いことを考えると、少なくともサブカラーにしなければならないこの色拘束の強さから見れば信じがたい勝率と言えます。
実際デッキに入れた時、つまり引けた時引けなかった時の合算の勝率を見ると47位まで転落しており、この環境の黒の厳しさが伺えます。
スタンダードでは打ち消しに全体除去に何でもござれといった感じなので活躍はからきし。
特に全体除去でありながら追放を行う太陽降下が環境に多いことを考えると、まあ絶望的でしょう。
注目はパイオニア。
このカードを主軸に添えた赤黒吸血鬼がプロツアー『カルロフ邸殺人事件』にて優勝しました。
相方は傲慢な血王、ソリン。
[-3]能力により手札から吸血鬼を踏み倒せる能力により、6マナの血管切り裂き魔を3ターン目に戦場に出すことができます。
そのままソリンが残れば7/6飛行、絆魂で攻撃することもでき、ゲームにかなり簡単に勝利できるでしょう。
あるいは吸血鬼を唱え、それを生け贄に忠誠度能力を起動すれば対戦相手のライフに都合5点分のダメージを叩き込むことができます。
これまでも重い吸血鬼が出るたびに注目されてきた1枚ですが、今回の大成功の理由としては血管切り裂き魔が黒単色である為にそれなりに唱えられるというのも大きいかと。
また吸血鬼デッキと言うよりは赤黒ミッドレンジに吸血鬼要素を取り入れたデッキとして見ることもできます。
採用されている吸血鬼も、税血の収穫者や分派の説教者といった単体で強力なものが多く、カードパワーの点で見ても赤黒ミッドレンジと遜色ありません。
また上記カード並びに鏡割りの寓話は手札を整えるのに非常に有効で、コンボを揃えるのに大きく貢献してくれます。
今後はこちらの型の赤黒ミッドレンジが主流になるかもしれません。
ちなみに暗殺者の方もセット内でシナジーがあります。
今後もクリーチャー・タイプには注目していきたいですね。
ではでは!