今日は白とドローについて。
黎明期における白に割り当てられた役割は、(それがWotCが意図的に割り当てたかどうかに関わらず)、あらゆるパーマネントに対する対処法だった。
白が(単体で)破壊できないパーマネントは土地に限定され、あらゆるパーマネントに対処できる唯一の色だった。(剣を鋤に(クリーチャー)と解呪(エンチャントとアーティファクト)。
当然PWはまだ存在しない)
しかしそれによって白のドローはひどく限定的なものになった。
なぜならあらゆるパーマネントに対処できる白がドローを手に入れると、その手札にはあらゆる解答がある事になり、ほぼ全てのデッキに対して優位になってしまうからだ。
(アドバンテージ獲得手段がなかった訳ではない。
例えば土地税は1マナで何度も平地を3枚手札に加え、そして何より神の怒りを始めとしたリセットボタンは現在もアドバンテージを稼ぎ続けている。)
フレーバー的な側面で言えば、白は自身の利益より全体の利益を優先するというのもある。
青や黒の様に自分だけが2枚引くよりも、互いに1枚引く方を選ぶ。
それが白だ。
同様に赤にもドローはなかった。
赤には本体火力という最終手段がある為、大量にドローし火力を撃つだけで勝利できてしまう。
また赤が未来のことをあまり考えないというのも、その一因だろう。
手元のマナは相手を焼き尽くすためにある。
時は流れ、色の役割が見直されてきた。
赤には衝動的ドローが与えられた。
これは赤の向こう見ずな性格をうまく表現したすばらしいドロー手段であり、今では様々なカードが赤にアドバンテージをもたらしている。
次は白の番だ。
白にもドローカードが必要だ。
ではどのようなドローが考えられるだろう?
まず最初に考えられるのは不平等を指摘し、その是正を求める方法だ。
例えば手札の枚数を比較し、自分の方が少なければ引くというのはウィニー戦略にも、色の役割にも合う。
次は何かが戦場を離れた際に、アドバンテージを得るという方法だ。
自分が死んだ時に家族に財産を残すのは共同体の存続を考える白らしい様に思う。
このターン自分のクリーチャーが死亡しているなら2ドローする1マナインスタントとか良さそうだ。
最後は何かしらのアクションに反応するという方法だ。
これは既に存在し、例えば上級建設官、スラムは今日もヒストリックで大量にカードを引いているだろう。
今年は白の色の役割を見直す年になるらしい。
白が環境を独占する日もそう遠くないかもしれない。
ではでは!