2月のMPLはパウロ・ヴィター・ダモ・ダ・ロサ選手でした。
今日は彼が使った白単アグロについて。
カルドハイムが発売された後、アグロ戦略はその勢力を大きく伸ばしました。
その要因となったのが不詳の安息地です。
4ターン目から4/3の疑似速攻として殴りかかれるこのカードは、単色アグロの最後の押し込み要員として非常に強力であり、また使わない時は土地に戻る為、ソーサリータイミングの除去も効きません。
このデッキでは氷雪シナジーを他に全く使わないにも関わらず、このカードの為だけに土地が全て氷雪土地になっています。
アグロデッキでは土地が4枚しか並ばないことも多く、このカードを除いて氷雪マナを3つ用意する為にはそれくらいする必要があります。
マナカーブの頂点として採用されているのは戦闘の神、ハルヴァール。
自分のオーラか装備品のついているクリーチャーに二段攻撃を与える能力と、戦闘前にオーラや装備品を自由に付け替える能力を持っています。
装備品としては単体で見ても強力なスカイクレイブの大槌が4枚採用されており、2ターン目までにクリーチャー、3マナでスカイクレイブの大槌、4マナで戦闘の神、ハルヴァールと動ければ4ターン目から二段攻撃の付いたフライヤーで殴りかかることができます。
伝説のクリーチャーですが、被った場合は裏面の領界の剣として使える為、そこまでデメリットではないです。
本当に二色伝説ってずるいんですよね。
アグロデッキは通常速度が似通っていてサイズが大きいミッドレンジデッキに弱く、そして環境には前環境の覇者グルールアドベンチャーがいます。
このサイズ差を乗り越える一つの方法はスカイクレイブの大槌で、もう一つがスカイクレイブの亡霊です。
スカイクレイブの亡霊はサイズに関係なく、4マナ以下の土地でもトークンでもないパーマネントであれば何でも追放できる為、サイズ差を覆しやすいです。
倒された際に与えるトークンも大抵元のクリーチャーより小さいですしね。
サイドボードには彼の独創的なアイディアが詰め込まれています。
まずミラー対策の赦免のアルコン。
エルドレインの王権の同色対策サイクルの一枚であり、ウィニー戦略をつぶしながら殴ってきた1体を確実に受け止めることができます。
さらにこれを使われた時用に彼が用意したのが…煮えたぎる大釜。
プロテクション(白)を持つ為アーティファクトで対抗するしかないのですが、リミテッドでもあまり使われなかったカードであり、これに目を付けられる辺りが流石世界一のプロと言ったところでしょうか。
都合4マナでテンポ的にも損していないのが強力です。
他の珍しいカードとしては忍耐の偶像。
…えーと…アドバンテージソースとしての起用ということはわかるんですが…正直何に使うんでしょう…?
全体除去対策としてなら黒の全体除去追放だらけなんですよね…。
コピーして使う場合、何に入れるか分からないカードは抜いた方がいいと思います。
使いこなせないカードよりも使えるカードを使いましょう。
いずれなぜこれが入っているのか分かる日が来るかもしれません。ではでは!