今回の禁止改定ではレガシーで以上2つが禁止されました。
それぞれ順に理由を見ていきましょう。
端的に言ってしまえばレガシーにおけるトップデッキ2つである青赤デルバーと白単イニシアチブの弱体化が今回の改定の目的となります。
それぞれのデッキは使用率が高く、ここ最近のレガシーのメタゲーム上位に君臨していました。
この禁止改定によって2つのデッキの使用率を下げ、健全な環境を目指すというのは理にかなっているように思えます。
まずは白羽山の冒険者から見ていきましょう。
統率者レジェンズ: バルダーズ・ゲートの戦いで登場したイニシアチブというメカニズムは一見統治者のように見えて、実際には大きく異なるものでした。
地下街は統率者で使われる事を考えて作られ、そのボーナスは、少し維持できれば簡単にゲームに勝利できるものでした。
最たる例は罠だ!の5点ダメージです。
統率者において対戦相手のライフは40×3=120点もあり、その状況でこれだけで勝つには24周する必要があります。
一方のエターナルでは周回はわずかに4周で済みます。
効果量は実に6倍となっている訳です。
このイニシアチブ戦術に対し最も効果的なのはその恩恵を自分も享受する事です。
元々軽量なクロックを豊富なサポートでバックアップする青赤デルバーは相手のイニシアチブを効果的に奪い続ける事ができ、白単イニシアチブに対して有利に戦う事ができました。
その他のデッキは?
白羽山の冒険者は3/3と比較的サイズが大きく、相手のアップキープ開始時に自身を起こす事ができます。
これは回避能力を持たないクリーチャーにとってはかなりの壁であり、イニシアチブを奪うのは至難の業となっていました。
その為最近のレガシーはこの二強環境となっていた訳です。
表現の反復は?
このカードは登場当時から既に最強だった青赤デルバーを大きく強化しました。
1:1交換を続けながら軽量クロックを刻み続けるこのデッキは、弱点としてアドバンテージの獲得手段を有していませんでした。
渦まく知識や思案はドローの質を良くしてくれますが、量を増やす事はできません。
これに対しそれが問題になる前にゲームを決めるというのが青赤デルバーの解決方法でした。
表現の反復は効果的なアドバンテージ獲得手段として活躍しました。
表現の反復の追放したカードを効果的に使えないという弱点も、レガシーの大量の軽量呪文がそのリスクを軽減してくれています。
表現の反復はトップメタに不適切な継戦能力を与えてしまいました。
今回の禁止により白単イニシアチブは消滅するでしょう。
流石に熟練の地下探検家だけでは安定してイニシアチブを得られません。
しかしイニシアチブ自体が強力という事に変わりはない為、混沌の洞窟の冒険者と8枚体制にしたボロスイニシアチブは環境に残ると思います。
青赤デルバーはもっと単純です。
強力なアドバンテージソースは失ったものの、常に最強デッキの一角であったポテンシャルの高さは歴史によって証明されています。
その為、これら2つのデッキが大きく弱体化した事に疑いようは無いものの、環境にはあまり変化は無いのでは無いでしょうか。
ではでは!