今日はこちら。
D&Dではマジックユーザー第9レベル呪文。
下位呪文として第7レベルパワー・ワード・スタンと第8レベルパワー・ワード・ブラインドが存在します。
効果は指定した生物の眩惑または死亡。
マジックユーザーやエルフを除きセーヴィング・スロー判定を許しません。
死亡に必要なヒットポイントの制限が大きくなってしまうものの、5体の生物に分散して影響を与える事ができます。
また詠唱時間も1で音声のみで発動可能。
正直よくわかりませんがまあ強力だという事だけは伝わってきます。
MTGの黒の除去の歴史は古くアルファ版の恐怖から始まりました。
黒やアーティファクトでないクリーチャーを破壊できるこのカードは黒のクリーチャーなら恐怖で死ぬようなことはなく、アーティファクト・クリーチャーは恐怖を感じることはないだろうという理由で破壊されませんでした。
その後、アーティファクト・クリーチャーも破壊できるようになった破滅の刃が登場しました。
単純に範囲が増えただけのこのカードは非常に強力でコモンとは思えないほど様々な大会で結果を残しました。
(一応恐怖には再生を許さないという効果がありましたが、破滅の刃時点で既に再生持ちはほとんどおらず、現在では代わりにターン終了時まで付けられる破壊不能がその代用となった事から、ほぼ上位互換と言って差し支えなくなりました。)
この制約付き2マナの黒のクリーチャー除去は様々な亜種を生み出します。
最近だとカウンターが置かれていないクリーチャー限定の無情な行動とマナ総量3以下が条件の取り除きがよく使われていますね。
(最も無情な行動はカウンターが置かれているクリーチャーはそのカウンターを3つまで取り除くことができ、取り除きはマナ総量3以下であればプレインズウォーカーも対象に取れるという素晴らしいおまけがついているのですが。)
今回のパワー・ワード・キルの条件は天使、デーモン、デビル(悪魔は誤訳。というか存在しない)、ドラゴン以外。
そこまでメジャー種族という訳でもない為、かなり使い勝手がよさそうです。
リミテッドでもいつもよりドラゴンが多めなものの当たる対象はかなり多く、結構強力な除去です。
アンコモンとは言え初手にとっても悪くない性能と言っていいでしょう。
構築でも悪くなさそうです。
スタンダードでは無情な行動と取り除きの2枚看板に押されヨーリオンですら採用が厳しいですが、それらが落ちた後の環境となるスタンダード2022ではと言うと…こちらでもあまり。
現在のスタンダード2022で最強格と呼べる存在は黄金架のドラゴンであり対象に取ることすらできません。
また白黒天使も環境に存在しており、部族デッキである為にほとんど当たりません。
極めつけは不詳の安息地で多相もどきであるこの土地は全く歯が立ちません。
ミシュランと言う性質上ソーサリータイミングでの除去が難しい為、何とかしてインスタントタイミングで除去する必要があるのですが、そのインスタント除去をパワー・ワード・キルに頼ってしまうと対処法が無くなってしまいます。
天使はメタゲーム次第で消えるかもしれませんが、他二枚は安定してかなり活躍しそう。
このまま使われずに消えていきそうです。強くて当たるやつ来てくれー。
ではでは!