今日はこちら。
闇の隆盛で登場した赤の1マナソーサリー。
2枚引いて2枚捨てるという効果と(2)(赤)でフラッシュバックできる効果を持っています。
他の赤いカードと違い引いてから選んで捨てる為、堅実な手札の質の向上につながります。
加えてフラッシュバックによって後で使えるうえ本体、フラッシュバックコストのどちらも軽く、墓地利用を行うデッキでは非常に強力な一枚です。
弱点は枚数的には損をしている事。
その為、パーツさえ揃えばいいコンボデッキ向けのカードです。
登場時のスタンダードではこれを見てもわかる通りフラッシュバックをはじめとした墓地利用カードが多数存在し、リアニメイトデッキなどで活躍しました。
モダンではさらに活躍。
2019年8月30日に禁止されるまで様々な新デッキを生み出し続けました。
現在の主戦場はレガシーです。
ホガークやドレッジなどで細々と活躍し続けています。
ミスティカルアーカイブで再登場。
その絵柄がこちら。
とにかく個性的なこの絵にコミュニティは騒然。
公式がコラではないとお墨付きを出す事になりました。
一部では岸田○ルという説が出ていましたが、僕はアル○ァだと思います。
確かにコラにしか見えませんが、逆にこれが筆で描いたとすれば、凄まじい画力です。
賛否両論はあれど、とにかく印象の強い1枚である事は間違いないでしょう。
ヒストリックではこの前ヒストリック・アンソロジー4で追加された虚ろな者とのシナジーに注目です。
既にサイクリングで活躍しているこのカードは、1ターンに3枚手札を捨てられれば0マナで唱えることができます。
信仰無き物あさりは1マナで2枚も手札を捨てることができ、また同時に山札も掘り進めている為、2ターン目に複数体の虚ろな者を並べる事も十分可能です。
また弧光のフェニックスとも相性がよいです。
軽くて2回使えて手札を捨てれる赤のソーサリーにこれ以上望むものはないでしょう。
ここまでがMTGの話。
ここからは宗教と芸術についての話を少し。
初期の宗教は信者を集める為に、芸術に着目しました。
芸術には言語の壁を超えて、人の心を動かす力がある事には疑いようがありません。
(読み書きのできない人は当時も大勢いました)
一方で、芸術にはそれ以外の力はほとんどなく、どれほどすばらしい絵を描けたとしても、ネロとパトラッシュのお腹は膨れません。
この芸術で人を集めるという考えは両者にとって非常にメリットのあるものでした。
有名な宗教画といえば、天才レオナルド・ダ・ヴィンチの最後の晩餐や受胎告知があります。
皆さんも見たことがあるんじゃないでしょうか。
サイゼリ○とかで。
さてこうして絵画は宗教と結びつく事でスタートしました。
時代は流れ、風景画や人物画等様々なジャンルが生まれますが、宗教画は別格の扱いを受けていました。
ここでモネという画家がいました。
彼は上流階級の家に生まれましたが、叔父に連れられルーブル美術館に通う内に画家としての成功を目指す様になります。
父も最初は猛反対しましたが、モネが勉強が全くできず、海兵学校入試に2度落ちた事で、画家の道に進むことを許しました。
当時の画家の成功とはアカデミーと呼ばれる美術界の重鎮達に認められ、サロンという展覧会に入選する事でした。
サロンへ入選すれば作品を国家が買い取ってくれた為、地位と名声、大金を得ることができます。
ようやく訪れたチャンスにモネは水浴(後に草上の昼食に改題)を提出します。
この絵の非常に画期的だった点は、それまで神話の世界でしか描かれていなかったヌードを現実世界の女性で描いた点です。
ダビデ像に自動着色する感じでしょうか。
この絵は当時のお偉いさん方にかなり衝撃を与え、無事サロンを
落選しました。
というか酷評を受けました。
その後もモネは何度かサロンに挑戦するんですが、いずれも落選。
彼の夢見たサロンでの成功は得られませんでした。
ただこの絵は他の画家達にかなりの影響を与え、慕われるようになります。
まあ本人は一生サロンを目指し、改革派から距離を置こうとするんですが、作品を発表する度にアカデミーから酷評を受け、逆に改革派からは支持されました。
彼は今では近代美術の父と呼ばれていますが、多分彼はそれよりサロンで成功したかったと思います。
いやじゃあ大人しく宗教画を描いてくれ。
近代美術は信仰を捨てた奇抜なアートからスタートしました。
今は酷評を受けてますが、今後このカードが近代マジックアートの父になるかもしれません。
ではでは!