生け贄にした時に反応するカードを使ったサクリファイスは、MTGで今まで体験したことのないような複雑な動きをします。
スタンダード期に流行っていたのは食物シナジーを盛り込んだジャンドサクリファイスでした。
大釜の使い魔と魔女のかまどのシナジーは大変強力で、猫が戦場と墓地を行ったり来たりするだけで、波乱の悪魔やフェイに呪われた王、コルヴォルドから大きなアドバンテージを得ることができます。
活躍の場をヒストリックに移してからは実に様々な構築がされました。
まずは集合した中隊。
デッキに多くの3マナ以下のクリーチャーを採用するこのデッキでは集合した中隊は単純な2枚展開するカードとして無理なく使用することができ、波乱の悪魔+悲哀の徘徊者のようなコンボを揃えることも可能です。
またボーラスの城塞と言う必殺技を入れたタイプも存在しました。
デッキトップをめくるのは楽しいですよね。
次々とパーマネントを展開していき、パーマネントを10個生け贄に捧げるとともに波乱の悪魔で20点削り取るという動きはスタンダードでも見られたものでした。
ジャンプスタートで血の芸術家を獲得していたのも強力で、これによりコンボパーツが二倍に増えています。
正直な話をすれば、カラデシュリマスターの加入による恩恵をほとんど受けられ無かったデッキでもあります。
致命的な一押しの紛争は毎ターン達成できるのですが、このデッキにはより強力な除去、初子さらいがあり、継続的な生け贄を行う為に非クリーチャー呪文の枚数がかなり抑えられる傾向にあるため、枠を奪うに至りませんでした。
一方で全く影響がなかったわけではなく、分岐系が生まれました。
屑鉄場のたかり屋はやはり強力で、何度も復活するパワー3のクリーチャーは例えブロックできないとしても戦線維持に大きく役立ちました。
墓地への燃料給を担うのは縫い師への供給者。
1枚で合わせて7枚もの墓地を肥やすこのカードによって、屑鉄場のたかり屋や悲哀の徘徊者、大釜の使い魔を墓地に送り込みます。
赤いデッキなので反逆の先導者、チャンドラの姿も。
軽いカードが多いのでめくったら唱えられなかったということも少ないと思われます。
その他思考囲いや削剥と言った赤黒が誇るグッドカードがサイドボードに入っています。
大釜の使い魔と魔女のかまど、それに波乱の悪魔の組み合わせにより、小粒の多いゴブリンに対し強く、また初子さらいの存在により、白系オーラにも強力です。
天敵は鎮まらぬ大地、ヤシャーンです。
生贄を封じられるとほとんど身動きが取れず、また初子さらいでも対処できない4マナなので、かなり苦しい展開を強いられるでしょう。
構築次第ではデッキ内に対処札が一枚も存在しないなんて事も。
ただやはり強力なことは確かです。
スタンダードで使っていた方は、その後を追いかけてみては?ではでは!