今日はこちら。
灯争大戦で登場した新しいタイプのマナクリ。
自身がマナを生成するのではなく、土地のプレイ権を増やすことでマナ加速する。
ラノワールのエルフとの違いは以下の通り。
・自身が除去されてもマナが増えたまま
・タフネスが3で到達
・戦場の土地の枚数が増える
・手札の土地が1枚減るかマナが伸ばせない
・パワーが0
・エルフじゃない
上3つが基本的にメリットで下3つがデメリット。
古来より「マナクリを見たら焼け」という格言はあるもののこちらは焼いてもマナは伸びたまま。
安定性は極めて高い。
1マナ0/3到達と素のスタッツがかなり優秀。
ランプするための時間を十分に稼いでくれる。
僕は最初防衛だと思いました。
木の壁や蔦の壁は泣いていい。
出したらお役目終了なので変容とも相性がいい。
忘れたころに到達が光る。
戦場の土地の枚数が増えるのも見逃せないポイントで、世界を揺るがす者、ニッサや今は無き死者の原野とも相性が良い。
だが、単体ではマナを生み出さないのはやはり見逃せない欠点。
先攻手札7枚から1Tにこれをプレイすると手札は4枚まで減ってしまう。
これはかなり痛い。
手札が減ってしまうとそれ以降も安定して土地を伸ばしたり、フィニッシャーを用意したりできなくなってしまう。
仮に土地2枚の手札をキープしていて、次のターン引けなかった場合あなたがプレイしたのは蔦の壁(の上位互換)になってしまう。
これはほとんど手札を捨てたも同然だ。(蔦の壁の上位互換だけど)
リミテッドならまだしも構築であればそのままこの1枚差が響き、負けてしまう可能性もある。
また中盤以降に引いたときも非常に弱い。
トップデッキを期待して引いたカードが蔦の壁だったら頭を抱えてしまうだろう。
(仮にそれよりほんの少し強くとも)
が、それでもこれを現在のスタンダードで入れる価値は十分にある。
それはこれが現スタンダード環境で唯一マナ加速ができる1マナのカードだからだ。
(金のガチョウは1度きり…もう一度マナを加速しようとしたら2マナ払う必要がある…)
シミック系ランプデッキのミラーを考えてみよう。
君が後攻で相手と全く同じ動きをすると君は負ける。
特にスゥルタイランプのサイド後で先に思考のひずみを食らったと仮定すれば、君はそれがスタックに乗った瞬間、投了ボタンを押すだろう。
それかニッサでもいい。
先に生成されたエレメンタル1体分の差を埋められず、こちら側のニッサを定着させることは難しくなる。
マジックでは同じカードは先に出した方が大体強い。
相手が先にプレイする以上相手より先に同じカードをプレイするには――相手より先にマナ加速するしかない。
幸いにも耕作やウーロなど現ランプの主要カードは3マナに集中しており、これは樹上の草食獣から2ターン目に撃つことができる。
仮に成長のらせんをプレイしたとしても樹上の草食獣無しでニッサを4ターン目より前にプレイすることは不可能だ。
樹上の草食獣はランプミラーにおいて手番差をひっくり返すのに不可欠である。
もちろん先ほど言ったアドバンテージ差の問題は解消できていないし、後攻3ターン目に置いたニッサを土地ごと戦争の犠牲されるとかなりひどい状況になってしまう。
後半トップデッキした際に頭を抱えることだってあるだろう。
しかし、手番差をひっくり返すためには十分リスクに見合う賭けだと思う。
もう一つ、現スタンダードを語るうえで外せないのが、マナさえあれば簡単にアドバンテージを回復できることだ。
精神龍、ウギンやハイドロイド混成体の力は周知のとおりである。
このアドバンテージを一気に取り返せるカード達が彼の正当性を証明してくれるだろう。
以前抜いてしまったがまた改めて彼を使ってみると、意外に強くて驚いた。
もう一度試してみてはいかがだろうか。ではでは!