ここに1枚のカードがあるとして、それにはこう書いてある。
「虚無のウーズ (白)(青)(黒)(赤)(緑)
クリーチャー―ウーズ
サイクリング(0)(このカードを捨てる;1枚引く)
0/0」
あなたはこのカードを入れたいと思うだろうか?
もちろんこのカードが入ることによってデッキのコンセプトが崩れるのであれば、
あなたはそれを絶対にデッキに入れはしないだろう。
(相棒やジェスカイヨーリオンのようなことだ)
しかし、そうでないならばあなたはこのカードを許される限りデッキに入れるべきだ。
それはあらゆるフォーマットで何も考えることなくデッキに4枚投入され、
すぐに禁止・制限がかかるだろう。
なぜか。
それはデッキの上限枚数を4枚減らすと同義であり、
それは強い手札がより揃いやすくなるというのと同義だからだ。
このカードは印刷されてはならない。
では、「サイクリング(1)」はどうだろうか。
これは文句なしにデッキに入るというわけではない。
より強いカードのためにあなたは1マナを払う必要がある―つまり、展開を少し犠牲にする必要がある。
これはとても見合ったメリットとは呼べない。
あなたがこのカードのために支払った1マナによってそのカードをプレイできない可能性があるからだ。
しかしリミテッドであれば話は別だ。
そのデッキには強いボムレアは入っていて2枚とかそこらだろう。
そして、1マナが余るということは構築と違い珍しいことではない。
これはテ―ロス還魂記のドラフトデッキだが、
夢さらい以外に勝利手段がない。
代わりに相手の攻撃を止めるブロッカーと夢さらいを引くためのドロー手段が大量に採用されている。
このデッキは見事に7勝することができた。
構築と違い、1枚のボムレアを引くことに集中するだけでドラフトは勝利することができる。
同様のことがイコリアドラフトでは多発する。
コモンに存在する大量の「サイクリング(1)」はいつもよりレアを引く確率を高める。
加えてこれは不特定マナで支払えるため、
サイクリングだけに用途を絞れば色を無視して採用することができる。
そもそも大抵のサイクリングは(2)であった。
いくつか1マナでできるものもあったが、それらは他の色で使えないよう色マナを要求していた。
不特定1マナのサイクリングコストはあまりにも強すぎるように感じる。
今日はここまで。ではでは!