ロダーシャの考察

MTGについて色々と。(非公式)

ライオンの瞳のダイアモンドについて考える

f:id:rodasha:20200418093544p:plain

今日はこちら。通称LED(英語名Lion's Eye Diamondより。以下LED)。

 

f:id:rodasha:20200412203437p:plain

MTG最強のカードは?といえばまず候補に挙がるのがご存じブラック・ロータス

全ての正規カードの中で最高額で取引されており、

公式フォーマットではヴィンテージで1枚のみ使用可能。

1度だけの使い切りとはいえ好きな色のマナを3点生み出す最強のマナ・アーティファクトである。

例えば、1ターン目に土地と共に使うと

精神を刻むものジェイスを1ターン目に着地させることが可能。

f:id:rodasha:20200319233128p:plain

普通はそのままゲームエンドだろう。

 

当然このカードをそのまま印刷するわけにはいかない。

WotCはこれを適切に作り直そうと試行錯誤を繰り返してきた。

その中の一枚がこちら。

好きな色のマナを3点生み出す能力はそのままにただ一つのデメリットを課すことで印刷された。

そのデメリットとは、起動時に手札を全て捨てる。

上のような使い方をしようとすると、

マナを得るころにはジェイスは墓地に行ってしまっている。

つまり、このマナを呪文に使用するには、

ドロー呪文などがスタックにある状態で起動し、

使いたい呪文を引いてくるのを期待するしかない。

当然土地しか引かない可能性もあり。

パーマネントの起動型能力などに使う方がよっぽど堅実。

しかし手札を全て捨ててまで起動したい起動型能力などほとんどない。

Lotusの後継ということで発売当初から多くのプレイヤーに注目され、

研究されたにもかかわらず構築レベルに達しなかったカスレアである。

 

しかし、時代が進みカードプールが広がるにつれてその評価は変わっていった。

初めてトーナメントシーンにその姿を現したのは発売から3年後、記憶の壺の登場時であった。

これを生贄に捧げると手札が全て追放される代わりに7枚引くことができる。

LEDを起動後、記憶の壺を起動すれば手札は7枚となり、

そのまま呪文が使えるのだ。

実際にはそのまま1キルにまでつながるので、

当時最速のわずか45日で禁止・制限入りとなったのだが、

(そしてその記録は7年間破られることはなかった)

ともかくLEDが初めて光輝いた瞬間であった。

 

それから7年後、再び注目を集める。悪名高きストームの登場だ。

この6マナもする呪文は撃つとこのターンに唱えた呪文の数だけコピーされ、

山札の上からその枚数分マナコストを払わず唱えることができる。

(例えば燃え立つ願い(願いのフェイの出来事に近い)

+LED×2+精神の願望だと本体と合わせて合計4枚)

これからさらに精神の願望につながれば、

さらに呪文を唱えられるようになり、

最終的には苦悶の触手をストーム値9以上で唱えることで20点以上ドレインして相手は死ぬ。

あまりにも壊れたカードであったことから、

精神の願望はなんと発売と同時に禁止・制限されてしまった。

現在の記録保持者であり、破られることは二度とないだろう。

(と思われていたが、フォーマットを問わなければ実は最近破られた。-14日。)

f:id:rodasha:20200411133508p:plain

しかし精神の願望が禁止された以降も苦悶の触手は制限がかからなかったので、

ストームデッキは今なお存在している。

その代わり翌年ついにLEDはヴィンテージの制限カードに指定されてしまう。

 

一方でレガシーでは禁止されることなく、

現在でも4枚採用することができる。

その為、現在のLEDの主戦場はレガシーである。

 

フォーマットの話が出た所でもう一つ。

統率者戦でも1枚だけだが使うことができる。

この場合、使い勝手はずっとよくなる。

なぜならそのマナを統率領域の統率者に使えば良いからだ。

統率領域の統率者は手札ではない為、

唱えることが可能となる。

 

さてこのLEDが今レガシーで禁止されるのでは?という話が上がっている。

原因は相棒だ。

LEDのデメリットである手札を捨てる為呪文がプレイしづらいという欠点を、

サイドボードから唱えられるという性質で完全に乗り越えている。

f:id:rodasha:20200411125034p:plainf:id:rodasha:20200418140100p:plain

一番暴れているのが、深海の破滅、ジャイルーダ。

LED2個から着地させれば、ループ開始。

途中全体速攻付与がめくれればそのまま殴って終わりだし、

めくれなくても6/6が1ターン目に出ればそのまま殴り勝てることも。

どうせ捨ててしまううえ必ず唱えられるのでマリガンしてもよく、

今までと比べて大きくコンボ成立可能性が上がっている。

近年のマリガン変更もかなり追い風。

rodasha.hatenablog.com

f:id:rodasha:20200419165619p:plain 

また、夢の巣のルールスも相性が良い。

レガシーではこの構築条件はほとんど

この場合墓地にいったLEDを唱え直すことで実質無料で唱えられる。

そこから永劫のこだまを唱えれば、手札も復活する。

墓地から唱えられるフラッシュバックもLEDと非常に相性が良い。

数枚水連の花びらを出しておけば、

そこからフィニッシュ(苦悶の触手)までつなげられるかもしれない。

失敗してもそもそも手札7枚あるし、3/2絆魂出てるし何とかなりそう。

(ちなみにデルバーデッキの方が結果を残しているらしい)

他ザーダ君も暴れているらしい。

確かに起動型能力を持つパーマネントである。

f:id:rodasha:20200411140257p:plain

 

いずれにせよ、強力無比なカードであることは間違いない。

レガシーで禁止される日もそう遠くはないかもしれない…。ではでは!

プライバシーポリシー