ロダーシャの考察

MTGについて色々と。(非公式)

1マナクリーチャーについて考える

今回は1マナのクリーチャーについて考える。

 

マジック第一弾『アルファ版』が発売された1993年から、

ずっと1マナのクリーチャーは存在していた。

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モンスのゴブリン略奪隊は能力を持たないバニラと呼ばれるクリーチャーの1体だ。

レアリティはコモン。1度だけレア。

今となっては大量の上位互換が存在するが、

初めての公認大会の決勝で使われた由緒正しきゴブリンである。

 

マナカーブの話を聞いた時1マナを除いて話がされたのを不思議に思ったのではないだろうか。

構築の場合1マナのカードはほとんど自由に選べると言ってよい。

現スタンダードでは60種類の1マナクリーチャーがいる。

1ターン目から1マナを唱えられる目安は大体14枚だ。

しかし多くのデッキがそこまで1マナのカードを入れていない。

なぜだろうか?

 

大抵の物事において利益は対価を要求する。

あなたが1マナのクリーチャーを採用することでデッキに入れられる他のカード枠は減り、

(問題なのは割合なので例えデッキの総枚数を増やしても1マナのクリーチャーが増えるだけだ。)

またあなたが1マナのクリーチャーを出す為には1マナと、

(そしてこちらが重要なのだが)

手札1枚を消費することになる。

大抵の1マナクリーチャーは手札1枚の価値に見合わない為採用されない。

詳しく見ていこう。

1マナ1/1のクリーチャーは2マナ2/2のクリーチャーを前にしては攻撃できなくなってしまう。

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(灰色熊。2マナ2/2を熊というのはこれが語源。

大抵の熊はバニラではないので弱い部類の熊。

そんなこと言ってもしょうがないが。)

ブロックの時も1度だけ攻撃を防ぐか、

あるいは1/1 2体でブロックして相打ちするかだ。

2マナのクリーチャーとの違いはここだ。

2マナ2/2は3マナ3/3を前に殴りには行けないが

一方で2/2 2体でブロックすることで3/3と相打ちできる。

4マナ4/4なら2体とも死んでしまうが

1マナ1/1が3マナ3/3と相打ちするよりはずっと被害が少ない。

その為、ドラフトやリミテッドでは大抵2マナを最も軽いものとして構築することになる。

(そもそも3マナ3/3がとても少ない。

クリーチャーの質が上がってきた昨今でも3マナコモンは大体3/2だし

4マナでも能力持ちで3/3だったりする。

これは2マナ2/2の価値を高めている。)

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1マナのカードがいつもデッキに入らないのでは特にドラフトで困ることになるので、

ウィザーズは1マナのクリーチャーに様々な工夫を施している。

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パワーが2あるというのはすばらしい。

灰色熊を倒せるし、

パワー1と比べて殴りきるのが10ターンも早い。

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マナクリは終盤引くと弱いが序盤引くと非常に強い。

メリットがデメリットを上回る。

これも1マナが採用される理由の代表例だ。

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序盤に少しライフを削ることが大きな意味を持つアグロでは1マナは採用される。

2、3点削れば万々歳だ。

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戦闘に参加しないならサイズは関係ない。

優秀なシステムクリーチャーが軽いならそれに越したことはない。

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コンボで強いならそれも十分採用されうる。

コンボは早いほど強いのも確かだ。

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ここからはリミテッドより。

1マナ1/1バニラは弱いが、

複雑な能力はコモンにふさわしくない。

そこでキーワード能力を持つだけの

フレンチバニラが作られる。

接死は例え1点でも相手を殺すには十分であり、

カード1枚として十分な価値を持つ。

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飛行などの回避能力も殴り続ける為には重要だ。

特にこれにオーラが付くだけで終わってしまう試合もないわけではない。

 

これらの工夫により1マナクリーチャーは

サイズを除けば非常に優秀なことがわかる。

願わくば初手に金のガチョウがあらんことを。

ではでは!

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